スープのよろずや「花」

Vol.1 「憲法改正」について思うこと(前編)

マオ1

 日本国憲法は押しつけられた憲法で、60年も経ち時代にそぐわないし、あまりに ユートピア的な発想で自衛権を放棄している・・・・というのが、自民党を中心とした改憲派の意見というが、敗戦後、時の内閣総理大臣の幣原喜重郎がマッカーサーに対し日本国憲法の草案を提案し、その案の素晴らしさに驚いたマッカーサーが日系人を含む有識者による準備委員会を設け、ものすごく苦労して最高の憲法を作ろう!と努力を重ね、できがったものが現在の「日本国憲法」なのだ。ユートピア的な発想は当たり前である。悲惨な戦争により国内外に多大な犠牲と悲しみ、不幸をもたらしてしまったのだから。もう、二度と戦争はしない!軍隊も持たない!と世界平和を望む理想を国民の名の元に力強く宣言したものが 「日本国憲法」 だったのであり、理想を目指さなくて何ができると言うのだろう。

 皆さんは、実際に自民党が提案する 「日本国憲法改正草案」 を読んだことがありますか? 「日本国憲法改正草案」で検索すると誰でもダウンロードすることができるが、A4で30ページもある。でもぜひ一度は目を通して欲しい。その中で、特に変えようとしているのが ⑦ つある。

① 前文の「天皇は日本国の象徴」であったのが、「天皇は日本国の元首であり ・・・・」と変わっている。

② 今まで記述のなかった 「国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。日本国民は国旗及び国歌を尊重しなければならない」と明記、国民に対し国旗国歌での統制を強化している。

③ 第二章「戦争の放棄」という言葉が消え「安全保障」に変わっている。戦争を永久に放棄し、陸、海、空軍を持たず交戦権を認めなかったのが「国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する「国は主権と独立を守るため、国民と協力して領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない」・・・・と、戦争を行うことを十分可能とし、行為として肯定している。

④ 公務員については、全体の奉仕者であり、勤労者として団結する権利や、団体交渉権はとくに制限することができる。

⑤ 「内閣総理大臣は最高指揮官として国防軍を統括する」(第72条の3) ・・・・」まるで軍事国家のよう。

⑥ 内閣総理大臣は緊急事態宣言を発することにより (100日あるいはそれ以上も可) 内閣は、特別な政令を制定することができる。(国会でなく内閣が制定するくのだそう・・・戦争を総理大臣が宣言したら、内閣の名で徴兵制とかも制定可能なのだろうか?)        <後編につづく>

マオ3

通信山口1

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