【事例検討1】 報告者: 松永医院 松永平太
ターミナル患者の在宅フォローについて
(1) M.H. 68才 男性
肝臓癌にて死亡。 まごころ訪問看護ステーションに依頼。
(2) I. H. 74才 女性
多発性骨髄腫、胆管癌再発、脳卒中にて死亡。 まごころ訪問看護ステーションに依頼。
【事例検討2】 症例検討 報告者: 国立がんセンター東病院 田中桂子
診断: 肺腺癌、脳転移、左腎転移
K.T. 64才、女性
97/5 右肺全摘出術(C医大病院)。
97/7 頭痛にて脳転移発見、M市立病院にて9月まで放射線治療を受け、症状は改善するが、抗腫瘍効果は認めず。
97/10 血尿にて腎転移発見。積極的治療は不可能と診断。夫の非常に強い希望にて当科受診、入院。
入院時、本人「こんな所に閉じこめられて、抗がん剤治療もしてもらえずに死んでいくなんて・・」と涙ぐむのみ。夫「家内は、『一流』のホスピスの『精神療法』で心安らかに過ごすのが一番だ。とにかく、みんなは私の言うことに従えばいい」と威圧的に繰り返すのみで、本人・家族・スタッフの言うことには全く耳を貸さない。
家族構成: 夫65才(「一流」大学卒、公務員を定年退職後、現在会社役員)
長男23才(会社員)
二男20才(大学生)の4人暮らし
【問題点】
1. インフォームド・コンセント:誰が、誰に、どこまで、どんな風に?
病名を告げることと病状や予後の説明は別のこと。夫だけが、情報を握ってコントロールをしているための不安と不満。
2. ホスピスに対する誤解:夢のような理想通りのホスピスなんてあるのだろうか?
誰もが、本に書かれているような悟りきった穏やかな「理想的な」死を迎える訳ではない。
3. コミュニケーション・スキル:「難しい」「やっかいな」相手とどう付き合うか?
威圧的でストレスフルな相手と、どうやって接点をみつけ対応していくか?
☆ コミュニケーションとカウンセリング
国立がんセンター東病院 臨床心理士 小池眞規子先生のお話
日時 : 1998年2月7日(土) 午後7時より
場所 : 花の谷クリニック
千葉県南房総市千倉町白子2446
参加費 : 800円
問い合わせ先 : 0470-44-5303