ここまでできるリハ臨床心理の役割

講師:南雲直二 (国立身体障害者リハセンター臨床心理実験研究室長)
2004.04.24

リハ心理学の2つの役割
 自分の中から生じる苦しみの緩和(障害の苦しみ) ・・・自己受容
 他者から負わされる苦しみの緩和(障害者の苦しみ)・・・社会受容
社会が障害者を受け入れるいろいろな障害受容論を説明しながら、講師が強調したのは、患者を孤立させないことだった。患者の苦しみから逃げない。患者と向き合う。患者から教えてもらうこと。これは自分の課題でもあったので、改めて患者と向き合うことの大切さを思う。どうしたら患者と向き合えるか。それは自分と向き合うことであり、スタッフとも向き合うことだと思う。

 チームアプローチの問題として、・複数の専門職 ・専門職種ごとの言語体系の違い ・専門職間における目標のズレ ・「専門バカ」の弊害をあげていた。参加者の中でズレを感じないと胸を張っていたのは初台の人たちでした。講義終了後の施設見学の説明でも、看護師と理学療法士が朝や夕のケアを一緒に行い、看護士は作業療法士から技術を学び、理学療法士は昼間のリハビリの成果を確かめることができ、相乗効果をあげているらしい。ナースコールにも理学療法士が出るという。専門職がお互い協力することで素晴らしい結果をもたらすのだと思った。
 医療の専門家が集まるセミナーに参加したのは初めてで、専門的な話は理解不能だったが、いろいろな病院の体験談を聞くのはとても刺激的だった。

介護職・医療事務:伊達久美子

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 リハ心理学の役割として、自分の中から生じる苦しみ緩和、他者から負わされる苦しみの緩和がある。そしてその苦しみを、本人(患者自身)が受け入れることができるように、リハビリにたずさわるもの全てが向き合うことが大切であり、重要である。
また、講義の中に”うつ”についての話もあり、早発性うつと、遅発性うつの2つがあると話されていた。原因はいろいろあるが、周りの人つまり、身近な人がサポートする事で、うつの確率は低くなる。
 自信回復リハのためには、活動と自信、機能モデルと活動モデル、実践の共同体、リハマインドが必要である。特に、リハマインドは重要で、じかに患者と向き合うことが最も重要である。向き合うだけでなく、リハに携わる専門職種間でも向き合って話をする事が重要になってくる。
話の中で、専門職種間での問題として、目標のズレなどをどう解決するのかという質問があり、私自身もずっと考えているテーマでもあり、興味深く聞いた。講師からの解答はなかったが、初台のスタッフが、初台ではあまりズレなどがおこらないと聞きびっくりした。話をいろいろ聞いていると、職種に関係なく共通の教育プログラムがあり、それに沿って研修が行われているということだった。専門に人員をおいて、教育するというコストの面や、時間の問題など、場所によって様々な問題はあると思うが、ある程度統一された教育プログラムは、自分達自身のためでなく、患者さんのためにも必要なことなのではないかと実感した。

 また、病院見学をさせていただいて感じたことは、よりよい看護、リハビリを提供するには、マンパワーが重要だと感じた。初台では、朝のモーニングケア、夕のイブニングケアに、看護師だけでなく、理学療法士などのスタッフが携わり、その時間には多くの人数がいる事を聞き、患者さんにとっては一番いいことなのではないかと感じた。そして、医師が頑張るだけでなく、その周りにいる全ての医療従事者がお互いの専門家としてのいい部分をひきのばし、専門家ができるからいいのではなく、それを周りの人と共有し、患者さんに還元できるといいのではないかと思う。
患者さんや、家族から届く投書(苦情含め)が病院の目に付くところに表示されており、悪い部分においても開示してあり、隠すだけでなく、より良くしていくためには、それも必要だと改めて感じた。

看護師:下村恭子

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