「ケア」をめぐる連続講座のご案内

主 催: 花の谷クリニック
(笹川医学医療研究財団助成事業)

 高齢者ケアや認知症ケア、緩和ケアの現場で求められているのは、「その人らしく、命を全うする」そんなシンプルな願いがかなうことです。制度的な矛盾や社会的な障害やケアの上での困難さのため、その願いを「理想論」として遠ざけてしまってはいないでしょうか。
 この講座では、1回目と2回目、システムの行き詰まりやケアの困難さに挑戦し、現実を打開しようと試みている施設の取り組みを紹介します。3回目、高齢者介護や緩和ケアの先進国であるスウェーデンとイギリスに学びます。4回目と5回目、人が人を看る「ケア」の仕事の意味はどこにあるのか、本来どうあるべきなのか、について考えます。
 医療、福祉、看護や介護の現場の人たちが、少しでもエネルギーを得ることができる連続講座となることを願って企画しました。できるだけ通してご参加ください。

① 2005年5月28日(土)13:00~16:00
「特別養護老人ホームにおける看取りの現状」
特別養護老人ホームにおける看取りの現状から、医療と介護のはざまにある人たちの問題や特養で暮らす人たちの看取りのあり方を考えます。
【講師】 特別養護老人ホームシャローム横浜 荻原美砂子さん
連続講座 ~第1回~ ご報告

② 2005年7月30日(土)13:00~16:00
「デイケアハウス『にぎやか』の挑戦」
富山モデルとして世代を越えたケアを実践する「にぎやか」。そこで生まれるたくさんのエピソードに、地域のなかで人と人が関わり合う場の大切さを学びます。
【講師】 特定非営利活動法人にぎやか  阪井由佳子さん

7月31日(日)13:00~16:00 
「『デイハウス沙羅』の実践」
 三重県の「デイハウス沙羅」では、認知症の人たちをどのように理解し、ケアしてきたか。
「痴呆性高齢者行為動作分析から生まれる介助法」にもとづき、現場に役立つ視点とスキルを伺います。
【講師】 認知症高齢者通所施設「デイハウス沙羅」 伊藤美知さん
連続講座 ~第2回~ ご報告

③ 2005年9月17日(土)13:00~16:00
「スウェーデン型福祉・高齢者介護に学ぶ認知症ケアの実際」
 「イギリスのホスピスケア、コミュニティケアに学ぶ」
高福祉政策で有名なスウェーデンで、認知症の人たちはどのように理解され、ケアされてきたのか。
また緩和ケアが「特別な医療」ではなく、まちのなかに小さいホスピスや日中だけのデイホスピスがたくさんある英国。各国の実践や実情から、ケアのあり方を考えます。
【講師】 スウェーデン福祉研究所 グスタフ・ストランデルさん
フリーライター 高橋ユリカさん
連続講座 ~第3回~ ご報告

④ 2005年11月5日(土)13:00~16:00
「『感情労働』の視点からケアを考える」
ケアの仕事のなかで、スタッフ個人の感情はどのように考え、取り扱われるべきなのか。
改めて、人が人を看るという関係性を考えます。
【講師】 日本赤十字看護大学教授 武井麻子さん
連続講座 ~第4回~ ご報告

⑤ 2005年12月17日(土)13:00~16:00
「家族のケア」
看取る家族をどう支えることができるのか、そして、看取った家族のケアについて学びます。
【講師】 城西国際大学福祉総合学部教授  服部万理子さん
連続講座 ~第5回~ ご報告

会 場 : 花の谷クリニック 外来棟ホール
千倉町白子2446  TEL:0470-44-5363
参加費 : 1日につき500円(当日、受付にてお支払いください)
定 員 : 50名程度
申し込み : 下記をクリックして用紙を印刷し、必要事項をご記入の上、FAXにて 花の谷クリニック までお申し込みください。
連続講座 お申し込み用紙

 花の谷クリニックに、昨年の7月よりデイスペース「庄左ヱ門」がオープンしました。このことを機に、患者さんのこれまでの生活を支える視点にたった緩和ケアとはどうあるべきか、日常生活を支える緩和ケアに「デイセンター」はどのような役割を果たせるか について考えていきたいと、健康科学大学作業療法学科教授の守口恭子さんの協力を得て活動を始めました。
 こうした活動のなかで笹川医学医療研究財団の「在宅ホスピス緩和ケア研究助成金」を受け、連続講座を企画した次第です。
 守口恭子さんには、進行役とコメンテーターとして毎回参加していただく予定です。

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